
先日、1週間の精神科病院研修に参加させていただきました。
薬局ではなかなか出会うことの少ない「急性期」の現場。
その最前線を肌で感じる、非常に濃密で貴重な体験でした。
◆見学・体験した主な内容
1つ目 : 電気けいれん療法(mECT)
名前は聞いたことはあっても、実際に見るのは初めての経験でした。
統合失調症や治療抵抗性のうつ病などに対し、現在も有効な治療法として用いられていることを、目の当たりにしました。
2つ目 :
クロザピンによる治療
治療抵抗性統合失調症へのアプローチとして、多職種が連携しながら、丁寧に治療を進めている姿がとても印象的でした。
3つ目 :
合同カンファレンスへの参加
精神科の急性期患者さんに対し、医師・看護師・作業療法士・薬剤師・心理士・ソーシャルワーカーなど、さまざまな職種が一体となって支援にあたる様子に、チーム医療の力を改めて実感しました。
4つ目 :
デイケアでの活動
患者さんと一緒にバドミントンや卓球をしながら、表情の変化やコミュニケーションの様子に触れ、「薬だけではない支援」の大切さを実感する貴重な機会となりました。
5つ目 : 薬剤師の専門性の発揮
患者さん向けプログラムや、看護師さん向けのお薬の注意点についての説明など、薬剤師が「薬のプロ」としてしっかりと信頼され、活躍している姿に大きな刺激を受けました。
◆ この経験を薬局でどう活かすか?
正直に言うと、「これをすぐに薬局でこう活かす!」という明確な答えは、まだ出ていません。
しかし、急性期の現場を知ることは、外来に通われる患者さんやご家族の背景をより深く理解するきっかけになりました。
「この薬が処方された背景には、こんな入院歴があったのかもしれない」
「この不安そうな表情の裏には、入院中の体験が影響しているのかもしれない」
そんな“想像力”が広がったことこそが、今回の研修で得た何よりの学びです。
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